2013年を振り返って
今年のドブ釣りは、台風の来襲が非常に多く、川の増水、濁りのため釣りにならなかったというのが本音だ。
例えば8月と9月に神通川に出漁したが、飛行機の上空から川が氾濫しているのを見て、機上で既にやる気を失ってしまい、このまま帰ろうかと思ったことが再三あった。
しかし、こんな時こそと毛鉤工房へ立ち寄ってゆっくりと雑談するのもこれまた楽しい時間であった。
また、本流が濁って増水すると、魚がある支流に集まって、そこで多釣りすることもあった。
天気が悪いと地元の釣具店に釣り人が集まって来て、釣り人の自慢話や色々な貴重な情報も入って勉強になる。サオを出して釣るばかりが釣りでないことも十分知っておく必要があろう。
一方、静岡の興津川のように雨が降って増水した時の方が良く釣れる川もある。濁りも一日あれば取れるので、私は「雨の興津川」と呼んでいる。
大河川は増水と濁りがひけるのは5日から1週間で、その間は釣りにならない。でも悪いことだけでなく、良いこともあった。
青森の赤石川では前日に雨がやみ、翌朝はササ濁り状態。これならあの毛鉤で釣れるぞとポイントに一投目。するとトリプルで当たってくる。
赤系のハリなら何でも当たるが、大物は田畑美人や女王蜂の美人バリがヒットした。
朝食前にはもうビクいっぱい。
それから一休みして、宿の前の渕でちょっとからかってみると、なんとこれも大当たり。こんな時は流れのあるポイントよりも淀みのゆったりしたところに魚が集まるらしい。
オモリが着底しないうちにもう毛鉤を食っている。夢中になって帰りの時刻ぎりぎりまで釣っていた。増水から平水にもどる、即ち水が引く時がチャンスタイムなのだ。
そんなこんなで鮎毛鉤釣りを楽しみ、また、改めて学んだ年であった。
いくつになってもドブ釣りは初心者である。