森誠一商店さんご紹介
先日、加賀バリの源流と言われる森誠一商店を訪問しました。
森誠一商店は、明治30年代、森まきさんによって創業。
大正15年頃、娘の森静子さん、誠一ご夫妻に受け継がれ、鮎のドブ釣りの全盛期を迎えます。
アイデア豊富な誠一さんは人気バリの数々を誕生させます。
多くの弟子や孫弟子を抱え、森誠一商店はマスバリを外国に輸出する準備をします。
さあいよいよ輸出!っという時に、戦争が始まり、また、誠一さんが52歳という若さで亡くなってしまったのです。断腸の思いで輸出を断念。
誠一さんが亡くなった時、息子の義人さんは2歳を迎えたばかりでした。
昭和52年頃、3代目である義人さんに受け継がれます。義人さんは真面目で実直な方で、モットーは“いつも楽しく釣りをして、釣れなくても笑顔で帰ること”。
精力的に活動され、新しい毛バリを創作し続けました。数年前に他界され、現在は奥様の信子さん、息子さんである寛年さんの奥様の順子さんと毛バリを巻いています。
順子さんは師匠である信子さんから「才能あり!」とお墨付きをもらっているほど。ご自身も毛バリづくりは性に合っているのだと言います。
お二人で肩を並べて毛バリを巻くお姿に、これまでの歴史を感じました。
本当にステキなご家族でした。
寛年さんは時間があれば竿を出し、新しい毛バリで試し釣りをしています。いまは青ライオンの復刻版として、ラメの上にダイヤのようなものをのせて“新青ライオン”として発売を考えているそうです。「昔のクラシカルなハリを現代風にして生まれ変わらせたい!」とキラキラした目で語る寛年さん。
寛年さんが見据える瞳の先には、新しい毛バリの未来があるのでしょう。
人も毛バリも進化していく!
伝統を引き継ぎ、新たに生まれ変わった新星★森誠一商店に今後目がはなせません!