竹1号 1袋(2本入)
両脇は黄色のカシワが独特。背中にはグリーンのラメ。胴黒キンケイのつめ巻。元巻は赤ラメ底に黒アヒルと孔雀の南郷。
流れのある深場がポイント。中小河川向き。ハリは2.8号、ハリス0.5。
私が尊敬する釣りの哲人
その人、竹下苔たいせき石氏とは早稲田大学の先輩後輩で、出会った時から「同じ釜の飯を食ったという仲間、同志にしようや」ということで、それから私達二人は「お酒」と「鮎」という美女にすっかりはまってしまった。昭和62年、彼が経営する大陸書房から『鮎のドブ釣り』が発刊された。その巻頭文に「アユは清流の女王である。その端麗にして高貴な容姿、香気は多くの釣り人を魅了して止まない。この美女には江戸時代より伝わる日本古来の鮎毛バリがよく似合う」とある。30 年程前のこと、神通川、庄川で“ラメ入りの毛バリ”に出会った。それは同じ石川県金沢出身の竹下苔石氏作の竹1 号で、これに鮎が飛びついてきたのだ。それで私はすっかり苔石ファンとなった。村木氏は蒔絵技術の伝統工芸士の認定を受けた時の記念にと趣味の毛バリをデザインして自分の名をつけたのが始まりだそうだ。
令和になって村木広幸氏により新しく改良された毛バリが登場した。「新しく創作したハリを神通川で試したところ入れ食いとなりました。偶然、それを見ていた黒髪太郎氏から“川を一人占めするなよ”と声をかけられたので、そのハリを差し上げたことがあります。それが“令和の村木”なのです」と村木さんは語る。